画像処理検査装置・外観検査装置のヴィスコ・テクノロジーズ

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画検新聞
画像処理検査の「今」が分かる画検新聞

ヴィスコ・テクノロジーズが発行する「画検新聞」では、
飛躍的な技術の成長と普及を見せる画像処理検査業界のトレンドを調査、分析。

画検未来研究室 Vol.2

画像処理では様々な研究が進み、日夜先端技術が生み出されています。業界で「今」求められている技術が、いつか「未来」のスタンダードに。

▶ AIとは
AIとは「Artificial Intelligence」の頭文字をとった言葉で、日本語では「人工知能」と訳される。研究者によって解釈が異なり、厳密な定義はないというのが現状だが、ここでは「人工的に人間の知能を模倣するための概念および技術」と考えることにする。

▶ 機械学習とは
機械学習(Machine Learning)とは、人工知能における研究課題の一つで、人間が自然に行っている学習能力と同様の機能をコンピュータで実現しようとする技術・手法を指す。 最近話題の深層学習(Deep Learning)も機械学習の手法のひとつ。

外観検査における課題とは

現在、一般的な自動外観検査を行う上で、以下の9つの手順を踏む。

1.良品・不良品サンプルを準備する
2.検出を希望する不良の内容(欠陥モード)を全て列挙する
3.欠陥の可視化が可能な光学系を検討する
4.欠陥の特徴を良く表す、特徴量(面積、周囲長、コントラストなど)を定義する
5.特徴量を抽出できる手法を検討する
6.個々の特徴量に対して良品と欠陥を分別できるしきい値を決定する
7.安定して検査できる可能性のある欠陥を選別する
8.より多くのサンプルを用いて検査精度を評価する
9.評価結果が期待したものでは無ければ3以降のプロセスを再検討する

この中でも、4、5、6については画像処理に関する専門知識が求められる上に、検討に多くの時間を要するものであり、機械学習の導入による手順の簡略化・自動化が期待される分野である。しかしながらいまだ課題が多く、改善が待たれている。
今回は、外観検査におけるAI・機械学習の活用方法について考察した。

機械学習でできること

機械学習は画像処理との相性が良く、これまでにも非常に多くの応用事例が報告されている。大まかに分類すると、以下の3つが挙げられる。

1. 物体認識

画像に写っている物体は何かを扱う技術のこと。手書き文字の認識や犬や猫の識別などにおける事例が報告されている。

2. 物体検出

画像に写っている物体の位置とカテゴリーを検出する技術のこと。人画像を画素単位でカテゴリーに区別する技術のこと。一般的な風景を撮影した画像の画素を、空、建物、木、道路、車線、車などのカテゴリーを示すラベルによって分類するものである。人の顔を検出対象とした「顔検出」が身近な事例であろう。顔検出では「顔」というカテゴリーだけを対象とするが、画像に写っている複数のカテゴリー(人、犬、自動車など)を対象として、それらの位置を検出するような事例も報告されている。

3. セグメンテーション

画像を画素単位でカテゴリーに区別する技術のこと。一般的な風景を撮影した画像の画素を、空、建物、木、道路、車線、車などのカテゴリーを示すラベルによって分類するものである。

外観検査における機械学習の問題点

これまでに述べたように、その話題性や期待を含む観測に触れる中で、外観検査におけるAIの普及状況は、本格的な導入の"前夜"段階ということができるであろう。その要因として、以下に挙げるような事柄が考えられている。

1. 膨大な事前準備

機械学習を成功させるためには、非常に多くの学習データが必要となる。学習データは良品サンプルだけではなく、不良品サンプルにおいても多くの数量が必要となる。

上述の「機械学習でできること」に挙げたような事例とは異なり、外観検査で不良品サンプルを取得する場合、その数が少ないことがまず課題となる。さらに、検出対象である欠陥個所は、部品全体に対して面積が小さいケースが大半である。こうした場合には、「良」/「不良」のラベルだけではなく、具体的な欠陥個所の指定が必要になることが考えられる。大量の不良品サンプルに対する欠陥個所の指定を行う(目印をつける)作業は、それだけでも多くの労力が必要となる。

このように、検査に至る前の事前準備、サンプル画像選定の段階(上述の手順における「1.良品・不良品サンプルを準備する」と「2.検出を希望する不良の内容(欠陥モード)を全て列挙する」)の時点ですでに膨大な工数を要することが、1つ目の課題となっている。

2. 専門技術者

上述の「できること」にある事例は自然環境下におけるもので、光学条件(太陽の光)は制御できない、ということが前提にある。しかしながら外観検査では、視線方向や照明方向、照明の波長などの光学条件を積極的に制御することで、欠陥の可視化を行なう。従い、欠陥を可視化するための光学技術は依然として必要なままである(上述の手順③の項目)。

また、機械学習を成功させるためには、学習データの取捨選択が重要となる。つまり、機械学習を理解した技術者も同様に必要ということになるであろう。

3. 高スペックハードウェア

機械学習には、非常に多くのデータと計算能力が必要となる。そのため、データを格納するためのストレージ機器と計算能力を増大させるためのハードウェア(GPUなど)が求められる。

高スペックのハードウェアは多くの場合、比例して高価格化するが、そうしたハードウェアを利用することは、メーカー側としてはコストメリットの提供が困難になることを意味する。

4. 未成熟なAI技術

そもそも、AI・機械学習とは人間の思考を模倣しようとするものだが、必ずしも意図したように模倣してくれるとは限らないものでもある。

現状ではAI・機械学習が良品と不良品を区別する上で、何を基準に区別しているのかを人が理解することは出来ない。よって、期待しない結果が出たとしても、結果を改善するために何をすれば良いのか、その対策方法が不明瞭である点が最後の課題である。

参考文献:齋藤 真樹:最新動向の紹介と実問題に対する応用について、第23回画像センシングシンポジウム、2017

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