画像処理検査装置・外観検査装置のヴィスコ・テクノロジーズ

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画像コラム・画検新聞

画像処理検査の安定性を支える良いレンズ選びの基準とは

カメラ、レンズ、そして照明。これら3つは「画像処理検査」を行う上で、検査装置本体と同様大切なアイテム。まず、入力装置として絶対になくてはならないのがカメラ。常に一定の環境下で、同じ結果を得るために貢献してくれる存在が、レンズと照明です。本コラムでは、その中でもレンズにスポットを当てました。学術的ではなく、あくまで実用を目的とした簡便な評価方法とコツを紹介いたしますので、良いレンズ選びの基準としてお役立てください。

レンズの基礎知識

まずは、画像処理検査に使用されるレンズの構造に関して簡単にご紹介します。カメラは通常、複数のレンズからなり、絞りやピント調整などの機能があります。
画像処理検査で使用するレンズは通常、CCTVとテレセントリックレンズの2つに分類されます。
※テレセントリックレンズとはどのようなレンズかは、以下の基本用語をご確認ください。

続いて、レンズを語る上で知っておきたい基本用語をご紹介します。

焦点:無限遠から来る光がレンズを通して集光する点

光学倍率:CCDやCMOS等の固体撮像素子に結像する倍率。撮像素子のサイズにより実視野は変動する

実視野:カメラでとらえることのできる実際の範囲。光学倍率が同じでも、撮像素子のサイズが変わると実視野も変化する
※解像度が同じカメラでも撮像素子のサイズが異なることがあります。その場合、実視野も変わるので安易に置き換えはできません。

WD(ワーキングディスタンス):レンズの物体側先端からワークまでの距離のこと
被写界深度:レンズのピントが合う範囲
焦点深度:レンズの焦点が合う範囲

ディストーション:歪曲収差。画像の両面周辺では像が縮んだり伸びたりして、本来真っ直ぐの線が歪んで見える現象

色収差:光の波長(色)によって像の位置及び倍率が異なること
※カラーカメラを使う場合、1つのレンズでRGBの異なる波長の像を結ぶことになるため色収差が発生しやすくなります。

テレセントリックレンズ:主光線が光学系の焦点を通るように設計されているレンズ。画角がなく、ディストーションも少なくなる。

画像処理検査におけるレンズの選定のポイントと方法とは

画像処理検査におけるレンズ選定の際に重要ポイントが、以下の7項目です。

① ディストーション(直線性、ピッチ、縦横のトータルピッチ)
② 明るさ
③ 周辺光量差(中央と周辺の明るさの差)
④ 周辺解像力
⑤ テレセントリック性
⑥ 被写界深度
⑦ 色収差( 特に赤と青のWD差で比較)

これらの項目をひとつひとつ検証し、数字で管理することは困難を伴いますが、「格子チャート」の画像を撮像して比較することで、カタログ等のスペック表記だけでは分かりにくい、実用上重要な「本当の実力」が見え、簡単にレンズの良し悪しが分かるようになるのです。

次に画像処理検査におけるレンズ選定の方法をご紹介します。

用意するもの
カメラ、格子チャート(できれば1mmピッチで寸法精度が高いもの)、被写界深度チャート、LED照明(赤青2色バックライト、青のバー照明計3種類)

レンズの調整
絞りは「開放」にして評価。(テレセントリック性評価だけは絞る)ピント調整がある場合は、最遠(FAR, 無限)に調整。画像の明るさは、カメラの露光時間によって調整する。

撮像対象と撮像画像
・格子チャート
青照明でピントを合わせて1枚と、そのままの状態で赤に切替えて1枚(合計2枚/画像1)。レンズ個体の明るさを比較するときは、照明光量を一定にしてそれぞれ撮像(画像3、4)。視野とカメラ画素数に合わせて、できれば格子間ピッチが50画素程度になると使い勝手がよい。

・被写界深度チャート
青照明で、絞り開放と閉じた状態で各1枚(合計2枚/画像2)

実はメリットの大きいテレセントリックレンズ

しばしばその価格ばかりが指摘され、ユーザー間の手控え感漂うテレセントリックレンズ。しかしながらテレセントリックレンズのメリットを考えると、その価格を補って余りあるほどのものです。それは、一言で表せば「画角がない」ということに集約されるのですが、これは以下の3つの側面に特徴付けることができます。

1.立体形状の物が画像周辺でも同じ方向から撮像できるレンズメーカーのカタログなどによく掲載される、コネクタピンの検査では必須の機能です。画素数が高くなり、ますます視野が広がりつつある昨今、この機能の重要度は特に増していると言えるでしょう。これまでは検査不可能であった複雑な形状のものへの対応も、これにより進むものと期待されています。

2.不必要に大きいサイズの同軸照明を使う必要がない
意外な盲点と言えるものですが、一般のレンズの視野をカバーするには大きな同軸照明が必要となります。テレセントリックレンズでこれを補うことにより、この部分における大きなコスト節減を可能にするものと言えるでしょう。

3.WDの変化があってもスケールファクタ(レンズ倍率)が変わらない
安定稼動に繋がる重要な機能です。レンズが傾くと、テレセントリックレンズは撮像が長方形に映るだけですが、ノンテレセントリックレンズでは台形となります。そのため実際の検査ステージにチェッカーパターンを載せられなくなり、光軸合わせが不可能となるケースが発生してしまいます。

光軸調整がシビアでないというメリットは、このようにして役立ちます。これらの評価項目が良好なレンズに変更するだけで、劇的に画像処理の性能がアップすることがあるのです。

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