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画像コラム・画検新聞

目視検査の限界とは?
属人化してしまう目視検査の品質を
安定させる方法について解説

なぜ目視検査は限界に直面しているのか?

長い間ものづくりの現場では、熟練の検査員による精度の高い目視検査が行われてきました。彼らは製造工程において、品質を守る「最後の砦」であるといっても過言ではありません。しかし今、この目視検査を見直さざるを得ない状況が迫っています。

その背景には、少量多品種・短納期化といった市場の需要の変化や、グローバル化とともに複雑化が進むサプライチェーンなど、抗いようのない要素が大きく影響しています。つまり、展開がスピーディで不確定要素の多いこのVUCA時代にあって、従来の検査方法ではもう対応が困難になっているのです。

そもそも、一般的に、人間の集中力の持続時間は15〜20分程度と言われています。そんな中行われる長時間の検査作業が招くヒューマンエラーの発生は経営効率の観点からも問題視されていました。

それでいて顧客からの品質への要求は高まるばかり。そこで頼られてきたベテラン検査員ですが、そんな彼らも高齢化します。後継者不足・人手不足といった慢性的かつ社会構造的な課題もあります。しかも、検査の品質が個人のスキルや経験に大きく依存してしまったことで穴埋めが間に合わず、再検査やクレーム対応といった事態の発生増加の話も耳にします。

読者の皆さんも、次のような状況に心当たりがあるのではないでしょうか?

  • 「ベテラン検査員でも安定しなくなってきた」
  • 「新人を教育しても一人前になる前に辞めていく」
  • 「検査の属人性を解消したいが、慣習を変えるリスクの方が大きい」

こうした課題は、単なる現場の"あるある"として済まされる問題でなく、放置すれば大きなビジネスリスクとなり得るものです。

目視検査が限界と言われる5つの要因

昨今の目視検査を取り巻く状況については様々な課題が指摘されており、その要因は以下の5つに集約できます。

1.生理的制約

人間の集中力持続については上記の通りですが、さらに、視覚的な制約もあります。微細な欠陥を長時間探し続けることの負担もさることながら、色差への感受性にも個人差があり、見逃しを完全に防ぐことは困難です。

2.心理的要因

見落とし(エスケープ)や過検出(オーバーキル)の原因として、慣れに伴う過信や、疲労に伴う判断基準の曖昧化が挙げられます。そして、作業の単調さによるモチベーション低下なども、検査精度を下げる要因となっています。

3.作業環境

照明の不備、空調の温度管理不足、周囲の騒音などが慢性的に検査員にストレスを与え、集中力を削ぐ遠因となっています。

4.プロセス設計

検査結果の「バラつき」の原因として、検査手順や判定基準が曖昧であることが挙げられます。また、記録方法の属人性もトレーサビリティ低下の要因と言われており、運用面における抜本的な見直しの必要が叫ばれています。

5.マネジメント

適切なKPIが設定されていなければ到達目標が曖昧になり、PDCAサイクルも形骸化してしまうなどの懸念が想定されるでしょう。

目視検査の属人化が招くビジネスリスク

もし、これら表面化した目視検査の限界を看過し続け、状況がエスカレートした場合、以下のようなコスト面、運用面、特にトレーサビリティに起因する事態の深刻化が想定されます。

歩留まり悪化と生産コストの増大

品質のバラつきによるクレームやそれによるリコールなど、歩留まりの悪化はすなわち生産コストの増大を意味します。

生産ラインの停滞・停止

特定の検査人員への依存度合いが高い体制では、退職や休職などによる在不在がそのまま品質低下や納期遅延に直結します。

ノウハウの断絶と教育コストの増大

検査基準において、ベテランの感覚や判断など属人的要素が大きければ大きいほど、新人教育の難易度とコストは上昇します。

低質なトレーサビリティが招く負のスパイラル

属人性に起因する曖昧な品質管理はISOやIATFなどの国際規格に満たない可能性があり、新規取得や認証維持の困難さが増大するだけでなく、関係他社からの信用の低下とともに継続取引の妨げになり得ることが想定されます。

目視検査の品質を安定させる方法とは?

では、こうした課題にはどのように対処すればよいのでしょうか。
安定化への取り組みの第一段階として有効性が認められているのが、以下になります。

1.判定基準の標準化

合否判定シートの整備、検査帳票の統一、NGサンプルの共通保管をすることで、検査判定基準の明確化と標準化が推進されます。これにより、検査員が誰であっても同じ検査基準が採用されることとなります。

2.教育・訓練の体系化

従来のOJTだけでなく、リモートでも現場に近い検査状況を再現できる環境を整備できると、短期間でも質の高い、より実効性の高い教育が実施できるでしょう。

3.作業環境の最適化

照度管理をルクスメーターで行うなど、作業姿勢を改善する治具を導入することによって、検査員の身体的負担を軽減でき、集中力維持に役立つでしょう。

4.運用方法の最適化

人的ミスを統計的に可視化し、ミスが起こりやすい工程に重点的にリソースを配置します。ダブルチェック、相互検査など、運用の側面から改善するといいでしょう。

しかし、これらは有効であるものの、いくらこうした改善策を講じても、「人の目」で行われる以上完全にバラつきを無くすことはできません。そこで必要なのが、「目を機械に置き換える」という発想です。

目視検査から自動検査へ

自動化された外観検査の最大のメリットは、目視検査における最大の懸念であった検査品質の安定化を実現できること。
その品質安定化の決定打として挙げられるのが以下の5つです。

1.高い再現性があること

任意に設定したしきい値で合否が自動判定されるため、担当者によるバラつきが消失します。

2.24時間365日連続稼働が可能であること

疲労や集中力低下が原因と言われる見逃し(エスケープ)・過検出(オーバーキル)のリスクを大幅かつ恒常的に低減できます。

3.定量データを可視化できること

欠陥の種類や発生箇所、頻度などの情報をリアルタイムで集計でき、品質改善のサイクルを加速できます。

4.人件費・教育コストを削減できること

OJTやリスキリングにかかる時間・費用を大幅にカットでき、新人でも即戦力として稼働できます。

5.トレーサビリティを強化できること

検査画像と結果が自動的に記録・保存され、画像ログと検査結果の紐付けも容易。このため監査対応も迅速になり、顧客からの信頼性向上に貢献します。

まとめ

以上のような理由で、多品種・短納期化が進む現代の製造現場において、目視検査のみで検査工程を完結することはもはや限界の域に達したことがお分かりいただけたことと思います。属人的な目視検査から脱却し、安定した品質と高い生産性を両立させるための最も有効な手段である、外観検査の自動化をご検討ください。
ヴィスコの外観検査ソリューションは、目視検査の"人の目"に代わる高度な画像処理技術を検査ラインに実装いただくことで、検査品質の安定化に貢献します。詳しくは以下のページをご覧ください。

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